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カテゴリ:自衛隊・イラク関連( 46 )

2005年 09月 15日
【イラク派遣】 イラク政府派遣延長正式要請へ 【イラク情勢】
イラク外相、自衛隊派遣延長を正式要請 9月15日11時29分 (読売新聞)
 【ニューヨーク=川上修】イラク移行政府のゼバリ外相は14日午後(日本時間15日未明)、町村外相とニューヨークの国連本部内で会談し、イラク・サマワで復興支援活動を行っている陸上自衛隊の派遣期限が12月14日で切れることについて、「イラクの政治プロセスが達成され、治安の安定が実現するまで、派遣期間を延長して欲しい」と述べ、派遣延長を正式に要請した。

 具体的な延長幅には言及しなかった。

 これに対し、町村外相は「イラクの政治プロセスの進み具合、復興の状況、国際社会の動向などを検討して総合的に判断したい」と答えた。

 ゼバリ外相は、8月22日付の町村外相への書簡でも派遣延長を要請していた。イラクでは、10月15日に憲法草案の賛否を問う国民投票が行われる予定だ。

 一方、武装勢力がバグダッドを中心にテロ活動を繰り返しており、自衛隊の活動を続けるにあたって懸念材料となっている。
■さぁ選挙も終わっていよいよ政治の季節ですね。

>イラク移行政府のゼバリ外相は14日午後(日本時間15日未明)、町村外相とニューヨークの国連本部内で会談し、イラク・サマワで復興支援活動を行っている陸上自衛隊の派遣期限が12月14日で切れることについて、「イラクの政治プロセスが達成され、治安の安定が実現するまで、派遣期間を延長して欲しい」と述べ、派遣延長を正式に要請した。

とうとうイラク移行政府からの正式な駐留延長要請がきました。
12月に撤退しろと言い続けている民主党が今回のイラクの要請をどう評価するのか非常に楽しみです。
移行政府だけかと思いきや
小泉首相のサマワ訪問に期待=英・豪軍撤退後も駐留希望-イラク・ムサンナ州知事 9月15日7時1分 (時事通信)
 【サマワ15日時事】陸上自衛隊が駐留するイラク南部ムサンナ州のハッサン知事は14日の記者会見で、自民党が衆院選で勝利し、小泉純一郎首相の続投が決まったことに歓迎の意向を示した。その上で「小泉首相がサマワを訪れ、市民が日本に何を期待しているのか理解を深めてほしい」と話し、日本の支援によるインフラ整備に期待を表明した。
 知事は、政府開発援助(ODA)による火力発電所の早期建設や自衛隊の復興支援活動をさらに増やすよう、日本側に要望した。
 知事は「陸自は復興のために来てくれている。英軍とオーストラリア軍が撤退した後も駐留してほしい。治安はイラク軍や警察で十分に維持できる」と話した。
■自衛隊が駐留するサマーワのムサンナ州知事からも

>陸上自衛隊が駐留するイラク南部ムサンナ州のハッサン知事は14日の記者会見で、自民党が衆院選で勝利し、小泉純一郎首相の続投が決まったことに歓迎の意向を示した。
(略)
>知事は「陸自は復興のために来てくれている。英軍とオーストラリア軍が撤退した後も駐留してほしい。治安はイラク軍や警察で十分に維持できる」と話した。


と言うコメントが届いています。
米帝軍に協力してサマーワを占領しているはずの自衛隊が現場からもっと居てくれと言われる・・・まさしく奇跡の占領軍ですね。
・・・自衛隊・・・恐ろしい子・・・。

しかし前の選挙で奇跡が起きて民主党が政権を取ったとして、どう対応するつもりだったんでしょうかね?
撤退には最低三ヶ月-余裕を見れば半年-かかる訳ですから民主党が公約通り12月に撤退するのなら今すぐにでも計画を立てて実行に移さなければいけません。

まぁ言ってみれば民主化への産みの苦しみ-中東民主化がいい事かどうかはひとまず置いておきます、民主主義は完璧じゃないけれど中途半端な民主主義であっても少なくともロクでもない王制や独裁のフセインよりはましでしょうから-の時期にあるイラクの残ってくれと言う要請を無視できるんでしょうかね?
しかもイラクは中東最大の産油国、我が国の国防を担っている米帝に恩を売る-ある雑誌では日米合同演習の際に冒頭日本のイラクやアフガンへの貢献に対する感謝から始まったという記事がありました、また今まで「教えてやる」という感が強かった合同演習の雰囲気が随分「パートナー」に近付いたと言う自衛隊幹部の感想も載っていた-意味もありますが、私はイラク自衛隊派遣の最大の意義は中東最大の産油国に恩を売っていると言うことに尽きると思います。

無論米国のイラク侵攻への論理には一種の「独善性」があることも事実ですが、国際法の解釈次第では米国の論理に正当性の余地もあるわけです。
とどのつまりは「独仏さえイラクが大量破壊兵器を持ってないという保証はしなかった」という事ではないかなぁと。

話がそれました、まぁこの州知事の言葉を額面通り受け取るわけにはいかないなというもの本音ですがね。

>その上で「小泉首相がサマワを訪れ、市民が日本に何を期待しているのか理解を深めてほしい」と話し、日本の支援によるインフラ整備に期待を表明した。
>知事は、政府開発援助(ODA)による火力発電所の早期建設や自衛隊の復興支援活動をさらに増やすよう、日本側に要望した。


要は「金を落とす自衛隊」は居てくれと言う事で「金を落とさない自衛隊」になったときにどうなるかが鍵でしょう。

撤退したら見捨てたと言われ、延長したら対米追従だと言われる。
まぁ何とややこしいものだろうと思いますねぇ。
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by bosc_1945 | 2005-09-15 00:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 09月 14日
【イラク派遣】 イラク撤退は来夏目処 【イラク情勢】
イラク自衛隊派遣延長へ 政府、来夏撤収で調整 9月9日2時18分 (共同通信)
 政府はイラクで人道復興支援などに当たっている自衛隊について、12月14日までの派遣期間を延長した上で、来年夏までに撤収する方向で調整に入る方針を固めた。複数の政府筋が8日、明らかにした。延長期間は1年間とする案が有力で、その間に12月末に発足するイラク正統政府の行方を見極めて撤収時期を最終判断する。
 小泉純一郎首相はイラク派遣自衛隊に関し、イラク新憲法草案の是非を問う10月の国民投票とその後の推移を見て判断する方針を表明しているが、撤収する場合でも決断から少なくとも3カ月間が必要とされ、延長は不可避と判断した。
 12月までにイラク復興支援特措法に基づき派遣期間を定めた基本計画を変更した上で、撤収のタイミングを探る。
■まぁこのブログをご覧の皆様からすれば「何をいまさら」と言った話題ですが…(汗

繰り返し言ってきたことですが国連安保理決議1483に基づきイラク特措法が作られ、国連安保理決議1511によって統合司令下にある多国籍軍に対し「あらゆる必要な措置を講じる権限(all necessary means)」が認められ、国連安保理が加盟国に対しあらゆる貢献を求めた事によりCPA統治下のイラクに自衛隊を派遣し、国連安保理決議1546に基づいて編成された多国籍軍に自衛隊が加わった訳ですね。
ですから「多国籍軍の駐留切れと共に撤退するのがイラクにも我が同盟国たる米帝にも尤も波風経たない方法でしょうね」と言い続けてきた訳で。

しかしまぁ今回ほど一つの法律について詳しく勉強したことはありませんでしたがイラク特措法と言うのは見事な法律ですねぇ。
これらイラク派遣をめぐる経緯については某所(特にここそこ)で議論しましたが

・1483が決議されたのはいつか。
・イラク特措法ができたのはいつか。
・1511が決議されたのはいつか。
・自衛隊が派遣されたのはいつか。
・1546が決議されたのはいつか。
・自衛隊が多国籍軍入りしたのはいつか?

などを調べるにつれ、なんとまぁ日本の役人と言うのは見事なもんだろうかと感心すらしました。

いまさら繰り返すまでも無いかもしれませんが、インド洋派遣もイラク派遣も本音は事実上対米支援な訳ですが、あくまで建前は「テロ特措法」や国連安保理決議1483の要請に基づき成立した「イラク人道復興支援特別措置法」に則って行われている訳です。

日本独特の「本音と建前文化」と言いますか「それはそれ、これはこれ」と言うことでさらっと流しますw

で、繰り返し繰り返し言ってきたように国連安保理決議1546によれば多国籍軍の駐留期限は

>・2005年1月31日までに直接選挙を実施。移行政権を樹立し新憲法を制定、05年12月31日までに新憲法下で選出された政権(恒久政権)を樹立。
>・多国籍軍の駐留期限は決議採択から12カ月後、あるいはイラク政権の要求があれば見直す。駐留は(恒久政権が発足し)政治プロセスが完了した後に失効。それ以前でもイラク政権が要求すれば駐留を終える。


と言うことになっています。
05年12月31日までに新憲法下で選出された恒久政権を樹立し、駐留は恒久政権が発足して政治プロセスが完了した後に失効と言うことは事実上05年12月31日が駐留期限という風に解釈されてきました。

まぁその後イラク移行政府は今年5月に国連安保理に対し「自ら治安維持ができるようになるまで」と事実上の多国籍軍駐留延長を求めており、今年6月には安保理メンバー国の総意によりイラクの多国籍軍駐留継続について同意しました。
これにより米軍を主体とする多国籍軍は、昨年6月採択の安保理決議1546に従い、イラクが正統政府を樹立し「政治移行プロセスが完了するまで」駐留を継続するとの国連の“お墨付き”を改めて得ました。

まぁ
英豪軍、サマワ撤退を打診=自衛隊派遣延長に影響も 9月14日1時1分 (時事通信)
 陸上自衛隊が派遣されているイラク南部サマワの治安維持に当たっている英軍とオーストラリア軍が、サマワからの撤退について非公式に日本側に打診していたことが13日、明らかになった。
 政府関係者によると、打診は1、2カ月前にあったが、撤退時期に関する話はなかったとしている。政府内では、英豪軍がサマワから撤退して治安権限がイラク側に移った場合、自衛隊の駐留継続は困難との見方が強く、12月に期限切れを迎える自衛隊派遣の延長をめぐる判断に影響を与えそうだ。
 英軍がサマワからの撤退を検討しているのは、サマワの治安が比較的良好なことや、アフガニスタンへの英軍部隊増派が背景にあるとみられている。(了)
■と、英豪軍も撤退したがっているようですね。
まぁそもそも豪軍は完全に自衛隊の為に増派されたようなもんですからねぇ。
これも12月を目処に撤退しろと言う天のお告げなのかもしれません、もしかするとアメリカへの撤退の口実にする為の猿芝居かも…と言うのは下衆の勘繰りですね。

すでにサマーワは復興支援も人道援助からインフラ整備の段階に移っているのでそろそろ自衛隊が撤退しても感謝されても恨まれることは恐らく無いでしょう。

軍隊の行動で一番難しいのは撤退と言いますが、とりあえず撤退までは拝み倒してでも英豪軍に居て貰って来夏を目処にサマーワから撤退するのが得策のようです。

参考リンク
【総力特集】 多国籍軍参加問題 【徹底解説】
【総力特集】 多国籍軍指揮権問題 【徹底解説】
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by bosc_1945 | 2005-09-14 00:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 06月 24日
【サマーワ情勢】 自衛隊車列に爆弾テロ(後編) 【野党撤退要求】
前編より

まぁ相も変わらず民主党の言うことはメチャクチャです。

>イラク情勢について「過激派によるとみられる自爆テロの攻撃はやんでいない。イラク特措法に照らしても、政府のいう『非戦闘地域』は存在せず、自衛隊の派遣要件を満たしていない」と強調した。

もうイラク特措法を小一時間読み返してこいと。
イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(首相官邸HP)
第二条(基本原則)
 政府は、この法律に基づく人道復興支援活動又は安全確保支援活動(以下「対応措置」という。)を適切かつ迅速に実施することにより、前条に規定する国際社会の取組に我が国として主体的かつ積極的に寄与し、もってイラクの国家の再建を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に努めるもの
 とする。
 
2 対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。

3 対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。

 一 外国の領域(当該対応措置が行われることについて当該外国の同意がある場合に限る。ただし、イラクにあっては、国際連合安全保障理事会決議第千四百八十三号その他の政令で定める国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に従ってイラクにおいて施政を行う機関の同意によることができる。)
 
 二 公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。第八条第五項及び第十四条第一項において同じ。)及びその上空
 
4 略

5 略
■この部分ですね。

>対応措置については、我が国領域及び現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域において実施するものとする。

どこをどう読めば「テロに屈して自衛隊を撤退させろ!」と読みとれるのかさっぱり理解できません。
で、前原氏はこう言っています。

>イラク特措法に照らしても、政府のいう『非戦闘地域』は存在せず、自衛隊の派遣要件を満たしていない

イラク特措法の「戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる次に掲げる地域」「非戦闘地域」と同異義語となります。
まずはそのイラク特措法に定める「戦闘行為」の定義は法律にも書いてあるように「国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」ですね。

では「国際的な武力紛争」の定義は何でしょうか。
民主党の中川正春議員の質問主意書への政府答弁書にその定義が書いてあります。

>三 イラクに残る親フセイン政権の残党は、「国家または国家に準ずる組織・者」であるか、ないのか。また、その根拠は何か。また、いわゆる親フセイン政権の残党による襲撃・攻撃が、「組織的・計画的」であるとの発言が、イラクの米・英軍の幹部などから聞かれるが、これらの活動は、国際法上の武力紛争の一類型に入るか、入らないか。また、その根拠は何か。
(イラクへの自衛隊派遣に関する質問主意書より)


>二、三及び六について

> 一般国際法上、「テロ攻撃」及び「武力紛争」について確立した定義は存在せず、「テロ攻撃」又は現在イラクで生じている事態が国際法上「武力紛争」の一類型に入るのかとのお尋ねについてお答えすることは困難である。
> お尋ねの「国際的な武力紛争」とは、平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成十三年法律第百十三号)及びイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号。以下「イラク人道復興支援特措法」という。)にいう「国際的な武力紛争」を指すものと考えられ、これについては、「国家又は国家に準ずる組織の間において生ずる武力を用いた争い」をいうと解してきたところであるが、お尋ねの「九・一一テロ」は、これを受けたアメリカ合衆国(以下「米国」という。)の軍隊の活動について国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)決議第千三百六十八号が国際連合憲章第五十一条の「個別的又は集団的自衛の固有の権利」について言及していることからも、「国際的な武力紛争」に当たり得ると考えている。他方、イラクについては、お尋ねの「イラクに残る親フセイン政権の残党」又はこれらの者の活動の実態は様々であり、これらが「国家又は国家に準ずる組織」又は「国際的な武力紛争」に該当するか否かについては、個別具体的にその実態に応じて判断せざるを得ないため、確定的にお答えすることは困難である。

(衆議院議員中川正春君提出イラクへの自衛隊派遣に関する質問に対する答弁書より)

政府答弁書は読み辛いですが慣れればどって言うことはありません。
つまり両方をまとめるとこうなります。

イラク特措法に定める戦闘行為=「国家又は国家に準ずる組織の間において生ずる武力を用いた争いの一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」である。

と言うことになります。

まだ犯人が誰かも分からないにもかかわらず今回の車列攻撃を「国家又は国家に準ずる組織の間において生ずる武力を用いた争いの一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為」と言いきる民主党の情報収集能力には-色々な意味で-感心します。
で、アカですが

>共産党は市田忠義書記局長が共同通信の電話取材に「重装備の自衛隊が狙われるのは当然だ。事件の再発は避けられない。あらためて自衛隊の早期撤退を強く求めたい」と指摘。「非戦闘地域は存在しないと指摘してきたが、その通りになった」と述べた。

え~「重装備だから狙われるのは当然だ」と言う論理が理解できません。
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by bosc_1945 | 2005-06-24 01:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 06月 24日
【サマーワ情勢】 自衛隊車列に爆弾テロ(前編) 【野党撤退要求】
自衛隊の早期撤退を要求 民主、共産、社民 6月23日21時57分 (共同通信)
 民主、共産、社民の野党3党は23日、イラク・サマワでの爆発による自衛隊車両の破損について「自衛隊の安全確保は困難になったことが明らかだ」(民主党「次の内閣」防衛庁長官の前原誠司衆院議員)として自衛隊の早期撤退を求めた。
 前原氏は談話で「自衛隊員に被害が及ばなかったことに安堵(あんど)するが、車両が直接狙われた例は初めてだ」と指摘。イラク情勢について「過激派によるとみられる自爆テロの攻撃はやんでいない。イラク特措法に照らしても、政府のいう『非戦闘地域』は存在せず、自衛隊の派遣要件を満たしていない」と強調した。
 共産党は市田忠義書記局長が共同通信の電話取材に「重装備の自衛隊が狙われるのは当然だ。事件の再発は避けられない。あらためて自衛隊の早期撤退を強く求めたい」と指摘。「非戦闘地域は存在しないと指摘してきたが、その通りになった」と述べた。
■まずは自衛隊員に怪我人が出なかったとのことで安堵しております。
車両の被害については
殺傷効果低い爆発物使用か 防衛庁「脅し目的か」 6月24日6時42分 (共同通信)
 イラク南部サマワで陸上自衛隊の車両を損傷させた爆発物は、イラクでよく使われる殺傷力の高い砲弾などではなく、TNT火薬などの爆薬だった可能性が高いことが二十四日、政府関係者の話で分かった。
 砲弾のように、金属の破片をまき散らし人を殺傷する「破片効果」はなく、防衛庁幹部は「目的は脅しなのか。狙いが分からない」としている。
 政府関係者などによると、イラクで仕掛け爆弾に主に使われているのは、本来は砲から撃ち出される「りゅう弾」で金属片が四方に飛び散るため破片効果が高い。
 しかし、被害に遭った高機動車は、車体が強化プラスチック(FRP)で後部はほろに覆われているだけなのに、二枚重ねのフロントガラスのうち、防弾仕様ではない外側ガラスがひび割れ、車体が少しへこんだ程度。りゅう弾が使われていた場合、乗員にも被害が及んだ恐れがある。
■との事で、脅しが目的なのかそう言ったテロ知識のない人間の犯行なのかはまだ分かりません-個人的には後者ではないかと思っています-が今回被害にあった高機動車には防弾装備がないという決定的な弱点がありますので、被害が高機動車のフロントガラスの罅とドアの凹みだけというのはまぁ運が良かったと言えるのでしょうか。
さて、その被害写真がこちら。
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爆発でドアがへこんだ陸自の高機動車
走行中に路上爆弾が爆発し、右ドアの一部がへこんだ陸上自衛隊の高機動車。
イラク軍と警察は「陸自車列を待ち伏せした路上爆弾による攻撃ではないか」としている
(23日、イラク南部サマワ=陸上自衛隊提供)
(時事通信社)22時33分更新


見事に凹んでますね。
緑色の部分は恐らくFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製のドアですが、白っぽい部分は何なんでしょうか?
正体は高機動車の全景を見ると判明します。
b0062429_23231913.jpg

基地祭に見る自衛隊装備品図鑑より

ですね。
実はこの幌は防弾ケプラー製・・・な訳もなく普通の幌です。
FRP製の車体に幌・・・防弾なんかお構いなしですね(汗)

まぁ

軍事評論家の江畑謙介氏はこう評しています。
私はこう考える【自衛隊について】(日本財団図書館)
 陸上自衛隊は二〇〇四年初めより、イラクにおいて人道支援及びインフラ復興支援活動を開始したが、イラクの治安情勢は悪化する傾向にある。治安維持活動に当たっている米軍では、その主力パトロール車輌であるハンヴィーの装甲防御が弱いため、大慌てで装甲の追加を進めている。
 ハンヴィー(Humvee)とは英語の高機動多目的装輪車の英語の頭文字HAMMWVを音読みした愛称であるが、いわゆるジープのM151の後継として一九八五年から実戦配備になった。米陸軍だけでも一四万輌近くあるが、その大半は装甲防御がない型である。装甲防御を持つ「アップアーマード(装甲増着型)」ハンヴィーも開発されたが、値段が非装甲型の三倍近くするために、二〇〇三年末の段階では、三〇〇〇輌程度しか調達されなかった。
 それがイラクの治安維持任務で多数の装甲型が必要になり、急遽調達が行なわれると共に、既存の非装甲型に装甲板や装甲型ドアを取り付ける改造キットが開発された。この改造キットは大車輪で生産されてイラクに送られ、現地で改造が行なわれている。
 ハンヴィーの日本版が「高機動車」で、海上自衛隊のイージス護衛艦が米海軍のアーレイ・バーク級とよく似ているように、高機動車もハンヴィーに酷似している。どうして日本はこうもデザインのオリジナリティが欠けているのかと情けない思いがするが、それはともかく、さらにまずいことには、高機動車のボンネットを始めとする車体外板の多くはFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製で、従来の鋼板に比べると殆ど防弾能力がない。鋼板でもジープに使われるような薄い板ではあまり防弾能力はないが、拳銃弾や流れ弾を防ぐくらいの効果は期待できる。それをFRPにしてしまうと、殆ど何の防御効果も期待できない。その上、鋼板は曲がったり凹んだりした場合はガンガン叩けば直るが、FRPでは破損すると現場修理は不可能である。およそ戦場で使うには不向きな車としか言えない。日本の国内でだいじに、だいじに使うつもりで造ったのだろう。
 それはともかく、この高機動車も、またジープ型の1/2tトラックも、装甲防御を持つ軽装甲機動車や96式装輪装甲車と共にイラク派遣自衛隊の部隊で使われているが、イラク派遣後、半年以上が過ぎても、高機動車にも1/2tトラックにも装甲防御を施そうという計画が生まれなかった。陸上自衛隊部隊が行なうのは人道支援(給水、医療活動)と復興支援(土木、建設作業)で、治安維持活動はしないからというのは理由にならない。イラク全体の治安が悪化する中で、何時どこから攻撃を受けるか分からない状態だからである。現に、サマーワ近郊の陸上自衛隊部隊宿営地近くには、迫撃砲弾が撃ち込まれたこともある(二〇〇四年八月中旬時点で)。
 これは「戦場で使う」という点を、本気で考えていないためだろう。日本国内ではそれで済んできたが、イラクの現場ではそう行かないはずである。結局、不幸にして実際に撃たれて犠牲者が出ない限り、装甲防御を施すという考えは出てこないのだろう。同じ地域で、装甲防御を施している米軍のハンヴィーを自分の目で見ていながらである。
■もし今回の犯人が米軍相手に使うような榴弾砲弾を使用した仕掛け爆弾を使用していたとすれば・・・。
背筋に冷たいものが流れたのは私だけではないはずです。

ちなみに今回一緒に車列を組んでいた軽装甲機動車にはある程度の防弾能力-一説には12.7mm級の直撃にも堪えるとか、まぁ常識的に考えて小銃弾や弾片防御がせいぜい-があるとされており、榴弾砲弾でも至近距離や直撃でない限り酷い事にはならなさそうですが、この事件を切っ掛けに装甲防御のない高機動車や1/2tトラックに装甲防御を施そうと言う話が・・・出ないですよね・・・orz

いよいよ自衛隊の活動もあと半年になっての初の直接被害と言うことで波紋を呼びそうですね。
で、いよいよ本題に入りますが字数の関係で後編へ。
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by bosc_1945 | 2005-06-24 00:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 04月 03日
【査証問題】 空自カタールから撤退寸前? 【法的地位】
カタール派遣の空自隊員、ビザ延長できず半数が帰国 4月2日13時17分 (読売新聞)
 イラクへの人道復興支援活動の一環としてカタールに派遣されている航空自衛隊約10人のうち半数が、査証(ビザ)の延長が認められずに3月中旬に帰国していたことが2日、わかった。

 政府は、空自隊員の法的権利などを定めた文書を近くカタールとの間で交わす予定で、今後はこうした事態は避けられると見ている。


 空自は、クウェートのアリ・アル・サーレム空軍基地にC130輸送機3機を派遣し、イラク南部のタリル空港などに物資や米兵などを輸送している。

 関係者によると、カタールにいる空自隊員は、米中央軍司令部とこうした空輸業務を調整していたという。

 カタールに派遣された隊員は半年間のビザで滞在しているが、これまでも更新手続きが間に合わず、いったんクウェートに出国して待機することもあったという。防衛庁では、「空輸の仕事が少なくなっている」(幹部)として、現時点では任務に大きな支障は出ていないとしている。

 カタールは外国軍隊の駐留を公式には認めていない。

空自隊員ビザ延長できず=カタール司令部、半数帰国-イラクC130派遣 4月2日15時0分 (時事通信)
 航空自衛隊によるイラク復興支援で、クウェートに派遣しているC130輸送機の運用面で多国籍軍との調整に当たるため、中東カタールの米軍司令部に派遣されている空自隊員十数人の半数近くが、同国政府にビザの延長が認められず日本に帰国していたことが2日、分かった。
 政府筋によると、現在、外務省がカタール政府と改めて交渉に当たっている。週明け以降に新たなビザが発給される可能性もあるが、米軍筋は「司令部要員の半減は、空自の空輸任務に支障を来す」と強い懸念を示している。イラク支援が2年目に入り、派遣先の国との友好関係を維持する難しさが浮き彫りになった形だ。
■ということで、まずは「査証とはなんぞや?」と言うことから行きましょうか。

まず、根本的に他国へ入国しようとする船舶や航空機の乗員を除く外国人は、自国政府から旅券(パスポート)の発給を受け、原則としてその旅券に相手国大使館・総領事館等であらかじめ査証(ビザ)を取得した上で相手国の上陸審査を受けねばなりません。

例えば日本の場合は
出入国管理及び難民認定法(法庫)
第3章 上陸の手続
 第1節 上陸のための審査

(上陸の申請)
第6条
 本邦に上陸しようとする外国人(乗員を除く。以下この節において同じ。)は、有効な旅券で日本国領事官等の査証を受けたものを所持しなければならない。ただし、国際約束若しくは日本国政府が外国政府に対して行つた通告により日本国領事官等の査証を必要としないこととされている外国人の旅券、第26条の規定による再入国の許可を受けている者の旅券又は第61条の2の6の規定による難民旅行証明書の交付を受けている者の当該証明書には、日本国領事官等の査証を要しない。
 
2 前項本文の外国人は、その者が上陸しようとする出入国港において、法務省令で定める手続により、入国審査官に対し上陸の申請をして、上陸のための審査を受けなければならない。
■と

>本邦に上陸しようとする外国人(乗員を除く。以下この節において同じ。)は、有効な旅券で日本国領事官等の査証を受けたものを所持しなければならない。

と定められています。
よって、我が国では空港や港での上陸審査の際に査証を所持していることが上陸申請の前提条件となっています。

で、その査証の役割とは
・本邦に入国しようとする外国人の所持する旅券に付与する「入国のための推薦」
・当該外国人の所持する旅券が真正であり、表示の範囲で本邦入国・滞在を認定するとの「裏書き」
であると言うことができます。

前述のように、査証そのものは入国許可や滞在許可を保証するものではありませんが、一部の国では査証に渡航国への入国保証の機能を持たせている国もあるようです。
しかし、大半の国では我が国と同様に査証とは別に出入国管理当局の許可を得なければならない制度をとっているそうです。

つまり、査証とは、言ってみれば入学試験の受験票のようなものだと言うことです。

入学入国したい学校の事務室相手国在外公館受験票査証を取得し、入学試験入国審査にパスして初めて入学入国・滞在が認められる」と言うことですね。

もっと詳しく知りたい方は「日本の査証制度について(外務省HP)」をご覧下さい。

さて、査証にはそれぞれの入国目的に応じ様々ありますが、我が国の場合は大まかに分けると「外交、公用、就業、一般、短期滞在、通過、特定査証」の7区分があります。
我が国の在外公館で申請すると目的に応じていずれかの査証が発給されますが、その査証区分によって入国・滞在が認められる期限が異なります。
例えば「外交・公用査証」の場合は期限が「外交・公用活動を行う期間」と具体的な期限はありませんがそれ以外の査証は15日~3年と言う期限があります。

で、この査証の期限が切れたため延長を求めたがカタール政府が認めなかったため、記事のような事態になったわけですね。
ここでやっとようやく長い前書きが終わってようやく本題に突入する訳ですw

まず、合法的に特定国に軍隊を派遣する場合は受け入れ国(法律用語では接受国)と派遣国の間で様々な派遣される兵士の法的地位の問題が浮上するわけですね。
この記事の場合で言えば「空自隊員の査証はどうなるんだ」という問題ですが、それも空自隊員にカタールの法律を適用するかどうかという問題な訳ですね。

で、結局は「空自隊員はカタールの法律上どの様な立場なのか?」と言うのが問題になってくるわけです。

例えば日本が派遣国との間で地位協定を結ばないことには、受け入れ国の国内法全てを遵守することになります。
たとえばカタールの国内法では何が違法行為で何が合法なのか、調べない限りさっぱり判りませんね。
そんなところに突然任務で行くのだから、極端な事を言えばイスラム教には禁酒の日があるそうなんですが、仮に「禁酒日に飲酒すると懲役刑」といった法律が存在した場合、そもそも禁酒日と言う感覚のない日本人が運悪く禁酒日に部隊で宴会でも開こうものなら空自隊員が一網打尽に検挙されて刑務所行きという、日本では想像も出来ない事態が発生しないとは言い切れない訳です。

また一番ありがちなのが-この前の日本対バーレーン戦でもちらっと話題になりましたが-イスラム教国では一般公衆にさらされる場所で女性の裸を露出することが厳しく禁止しています。
一番戒律が緩やかなインドネシアであっても日本では考えられないほど厳しいそうですから、ましてイスラム原理主義派が近い所にいるカタールの基地で日常何気なく読んでいる「アサ芸」とか「sabra」なんかをペラペラっと読んでたのを現地警官に見られでもした日には・・・(汗)

・・・私の愛読書「軍事研究」ならまだしも「週刊アスキー」はたまにグラビアページがあるからダメですねw

で、こう言う問題を避けるためにも、通常の場合は受け入れ国と派遣国の間で「地位協定」と呼ばれる条約を締結したり、それに相当する合意に達した文章を交換したりします。
簡単に言えば「派遣国兵士は受け入れ国の法律上どの様は立場にいるのか」と言うのをハッキリさせておくわけですね。
例えば査証に関して
1.自衛隊の構成員は、旅券及び査証・外国人の登録及び管理に関するカタール国の法令の適用から除外される。
2.自衛隊の構成員は、カタール国への入国又は出国に当たって、次の文書を携帯しなければならない。
 ・氏名、生年月日、階級及び番号、軍の区分並びに写真を掲げる身分証明書
 ・その個人又は集団が自衛隊の構成員として有する地位及び命令された旅行の証明となる個別的又は集団的旅行の命令書
3.自衛隊の構成員は、カタール国にある間の身分証明の為、前記の身分証明書を携帯していなければならず、要請があるときはカタール国の当局に提示しなければならない。
■と言う感じに地位協定で予め定めておけば今回のような問題は起きないわけです。

で、今までは地位協定がないので自衛隊員といえども相手国の法規に則って査証を取得・更新するしか滞在する道はありません。
なんとかかんとかやってきて更新手続きが間に合わないときはいったんクウェートに出国して待機したりとかしてたわけですが、3月中旬に半数が査証切れで帰国すると言う事態になってやっとこ

>政府は、空自隊員の法的権利などを定めた文書を近くカタールとの間で交わす予定で、今後はこうした事態は避けられると見ている。

と言うことになっています。
何でこんな事態になったかと言えば公式には

>カタールは外国軍隊の駐留を公式には認めていない。

と言うことになんですが、実は去年の10月の時点でクウェート、カタールの両国と地位協定締結で基本合意していたそうで、その後クウェートとは地位協定を締結したようなんですが、カタール政府は地位協定の内容を秘密扱いとし対外的に公表しないよう求めたそうです。
日本側は「内容を秘密扱いとした協定は過去に例がない」(外務省筋)として拒否、地位協定の締結交渉は事実上決裂した訳です。

同じアラブ諸国でも湾岸戦争で侵略され、アメリカのお陰で助かった親米国クウェートとカタールではちと事情が異なるようですね。


参考リンク

<イラク派遣>自衛隊の地位協定合意 クウェートとカタール
カタールが秘密扱い要求 日本拒否、交渉物別れ

出入国管理及び難民認定法
日米地位協定

日本国査証案内(外務省HP)

日本の査証・在留資格一覧海外移住情報
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by bosc_1945 | 2005-04-03 00:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 03月 26日
【サマーワ】 友好碑残骸にサドル師写真と横断幕 【サドル師】
友好碑残骸にサドル師写真=武闘派指導者歓迎の横断幕も-サマワ 3月26日7時1分 (時事通信)
 【サマワ25日時事】陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワで、昨年10月に爆破された陸自設置の日本・イラク友好碑の残骸(ざんがい)に、反米武装闘争を呼び掛けるシーア派のムクタダ・サドル師の写真が掲げられていることが分かった。
 イラクでは、イスラム教創始者マホメットの孫でシーア派指導者イマーム・フセイン殉教を追悼する宗教行事「アルバイン」に参加するため、中部の聖地カルバラに向けて、多くの巡礼者がサマワを通過している。写真を掲げたのはサドル師派の巡礼者とみられる。
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友好碑に掲げられた写真と横断幕
陸上自衛隊が設置し、昨年爆破された日本・イラク友好碑の残骸に掲げられた
反米武装闘争を呼び掛けるサドル師の写真と、同師派指導者のサマワ入りを歓迎する横断幕
(24日、イラク南部サマワ市)(時事通信社)18時40分更新

■なんつーか、こんなことでもニュースになるんですねw
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by bosc_1945 | 2005-03-26 02:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 03月 23日
【治安維持?】 豪州外相ダウナー氏訪日 【陸自警護?】
イラクで緊密な協力要請 日豪外相会談 3月22日20時34分 (共同通信)
 町村信孝外相は22日夜、オーストラリアのダウナー外相と都内で会談し、陸上自衛隊が活動するイラク南部ムサンナ州への部隊派遣をオーストラリア政府が決めたことを踏まえ「インテリジェンス(情報)を含め密接な連絡を取り合いたい」と、現地での緊密な協力を要請した。ダウナー氏は「非常によい協力関係を構築できる」と約束した。
 ダウナー氏がこれに先立つ小泉純一郎首相との会談で打診した日豪間の自由貿易協定(FTA)の「実現可能性の研究」について、町村氏は「ハワード首相が来日される時(4月下旬)までに結論を出したい」と表明。ダウナー氏が「前向きな回答をうれしく思っている」と応じた。
■なんつーかまぁ

>ダウナー氏がこれに先立つ小泉純一郎首相との会談で打診した日豪間の自由貿易協定(FTA)の「実現可能性の研究」について、町村氏は「ハワード首相が来日される時(4月下旬)までに結論を出したい」と表明。ダウナー氏が「前向きな回答をうれしく思っている」と応じた。

ギブアンドテークって奴ですかね。
外交って言うのは善悪じゃなくて損得とはよく言ったもんです。
<小泉首相>豪外相と会談 サマワ追加派遣に謝意 3月22日20時50分 (毎日新聞)
 小泉首相は22日、ダウナー豪外相と首相官邸で会談し同国がイラク南部サマワで活動する陸上自衛隊の警護などのために豪軍の追加派遣を決めたことに謝意を表明した。ダウナー外相は最近の同国内の世論調査で派遣反対が多かったと説明したうえで「必ずしも支持を得る決断ではないが、イラクの安全確保のため」と述べた。

豪兵死んでも日本に責任ない…来日の外相、明言 3月22日21時0分 (読売新聞)
 来日中のダウナー・オーストラリア外相は22日、都内で演説し、陸上自衛隊の駐留するイラク南部ムサンナ県サマワの治安維持任務を担当するため増派される豪軍兵士の間に死傷者が出ても、「増派は豪州の決断であり、日本に責任を取らせるようなことは決してない」と述べた。

 ダウナー外相は、「イラクを見捨てて暴徒とテロリストの手に渡すわけにはいかない」と話し、約450人の豪軍増派は「安全保障と戦略分野の協力における豪州の強い決意を示すものだ」と強調した。


 豪軍は近くサマワに派遣され、英軍とともに治安維持にあたる。

 外相はまた、国連安保理常任理事国の拡大について、「日本の常任理事国入りを支持する」と明言した。
■さて、毎日と読売でで事実に関しての記述で面白い差がありますね。

>同国がイラク南部サマワで活動する陸上自衛隊の警護などのために豪軍の追加派遣を決めた(毎日)

>イラク南部ムサンナ県サマワの治安維持任務を担当するため増派される豪軍兵士(読売)

豪軍が行うのは「サマーワの治安維持」であって「サマワで活動する陸上自衛隊の警護」ではありません。
サマワでの基地警備や活動中の警護は陸自自身が行います、豪軍が自衛隊の警護に関与しているとすればサマーワの治安を維持することによって間接的に自衛隊を警護していると言うことになりますからね。

よって毎日の「陸上自衛隊の警護などのために」と言う書き方では明らかに語弊があるわけです。
しかしまぁ

「増派は豪州の決断であり、日本に責任を取らせるようなことは決してない」
「イラクを見捨てて暴徒とテロリストの手に渡すわけにはいかない」
「安全保障と戦略分野の協力における豪州の強い決意を示すものだ」


キッパリと言い切ってくれましたよ。
しかしまぁ勇ましいですね。

「イラクを見捨てて
暴徒とテロリストの手に
渡すわけにはいかない」

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by bosc_1945 | 2005-03-23 02:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 03月 18日
【サマーワ情勢】 サマーワでサドル師派集会 【撤退要求】
外国軍隊の撤退を要求=サドル師派集会で-サマワ 3月19日9時1分 (時事通信)
 【サマワ19日時事】陸上自衛隊が駐留するイラク南部ムサンナ州サマワで18日、イスラム教シーア派反米指導者サドル師派の聖職者アウス・ハファジ師が金曜礼拝の演説を行い、外国の軍隊がイラクから出て行くよう強く要求した。また、「イラク国民議会が撤退を要求することをちゅうちょしている」と批判した。
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外国軍隊の撤退を要求-サマワ
陸上自衛隊が駐留するイラク南部ムサンナ州サマワで18日、イスラム教シーア派反米指導者
サドル師派の聖職者アウス・ハファジ師が金曜礼拝の演説を行い、
外国の軍隊がイラクから出て行くよう強く要求した(時事通信社)13時10分更新

■そう言えば前もやってましたね~
なんだか恒例行事っぽくなってきましたが確かサマーワではサドル派はそんなに影響力がなかったような。
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by bosc_1945 | 2005-03-18 01:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 03月 14日
【浄水場】 ODAとサマーワ情勢 【救急車】
浄水場改修、初めて着手=処理能力倍増、5万人に供給-サマワ近郊で陸自 3月13日17時0分 (時事通信)
 【サマワ13日時事】イラク南部サマワで活動中の陸上自衛隊は12日、サマワ郊外のワルカ浄水場の改修工事に着手した。陸自はこれまで学校や道路などの補修はしているが、浄水場の改修は初めて。防衛庁によると事業費は約1億円。工期は約3カ月で、浄水能力は現在の1日当たり4000トンから8000トンに倍増し、付近の住民約5万人に供給する。
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イラク派遣・浄水場改修、初めて着手
イラク南部サマワで活動中の陸上自衛隊は12日、サマワ郊外のワルカ浄水場の改修工事に着手した。
陸自はこれまで学校や道路などの補修はしているが、浄水場の改修は初めて。
写真は工事の開始状況を確認する隊員(時事通信社)16時41分更新

■言うまでもありませんが本来は自衛隊による復興支援は非効率的です。
では、何故自衛隊がイラクまで出張っているのかといえば、ご存じのようにイラクの治安状況は民間企業の活動を許さないからですね。

治安状況さえ良好とは言わないまでも普通であればこう言う比較的大規模な事業は民間にやらせる方が費用対効果の面からも有効なのです。
例えば道路・橋や病院・学校を直すと言うのは軍隊の工兵が最も得意とするところですが、例えば電力不足を解消するために発電所を建てるとなると能力を超えます。
ここにイラク・サマーワで自衛隊の抱えるある種のジレンマがあります。

それを根本的に解消するためには、例えば過去日記で取り上げた「自衛隊、警察官、海上保安官、文民専門家などの海外派遣恒久法」・・・私は勝手に「国際平和協力活動基本法」と呼んでいますが、その法案の骨子に

・政府開発援助(ODA)が開始されるまでの「つなぎ」として現地部隊による無償資金供与制度を新設。

と言う一文がありましたがこう言う形で文民が活動できるまでの間、軍隊に代行させると言うことも必要になるわけです。
これがまさしくサマーワ・ジレンマを繰り返さない為の根本的治療法なのですが、この法案は公明党の強い反対に遭い今国会への法案提出は見送られましたとさ。

どっとはらい。

参考リンク 
【田英夫】 自衛隊海外派兵断固反対! 【と言ってみるw】
国際平和協力本部事務局

救急車32台供与=ODAでサマワの病院などに 3月14日9時1分 (時事通信)
 【サマワ14日時事】イラク南部ムサンナ州サマワの陸上自衛隊宿営地で13日、日本政府の政府開発援助(ODA)で購入された救急車32台(約1億4000万円)の州保健局への供与式が行われた。州内の4つの病院と救急センターに配置される。
 州保健局長は「外務省による医療機材の提供と、自衛隊による医療支援に心から感謝したい」とお礼の言葉を述べた。陸自業務支援隊長の岩村公史1等陸佐は「救急車には無線機もついており、患者を迅速に医療機関に搬送できる」と話した。
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イラク派遣・救急車を引き渡し
日本の政府開発援助(ODA)で購入された救急車がイラク側に引き渡され、
宿営地を出発するのを見送る陸上自衛隊員(13日、イラク南部サマワ)
(時事通信社)09時18分更新

■まぁ我が国としてやれることはやっているわけですね。
しかし、我が国が供与した救急車に日の丸が一つも付いていないのはどうしてなんでしょうか?

>「外務省による医療機材の提供と、自衛隊による医療支援に心から感謝したい」(ムサンナ州保健局長)
>「救急車には無線機もついており、患者を迅速に医療機関に搬送できる」(業務支援隊長岩村1佐)

心から感謝してくれるのは嬉しいんですが、もっと一般市民にも我が国の貢献だと理解できるように適切に対策を講じていただきたい訳です。
無線機の前に日の丸つけろと小一時間。
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by bosc_1945 | 2005-03-14 00:00 | 自衛隊・イラク関連
2005年 03月 11日
【サマーワ情勢】 治安維持はイラク人の手で 【ドラコビッチ】
「イラク人の手で治安を」=宿営地近くに警察学校-陸自サマワ 3月11日7時1分 (時事通信)
 【サマワ11日時事】イラク南部ムサンナ州サマワの陸上自衛隊宿営地近くに警察学校が10日完成し、開所式が行われた。カリーム・ミナヘル州警察本部長は「イラク人の手で治安を維持できるようにしたい。これまで訓練を指導してくれたオランダや英国軍に感謝したい」「イラク人の手で治安を維持できるようにしたい。これまで訓練を指導してくれたオランダや英国軍に感謝したい」と述べた。
 式典にはオランダ軍と英軍の司令官も参加した。警察学校は陸自宿営地の東約2キロの旧イラク軍基地跡地を整備して、建設された。
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宿営地近くに警察学校-陸自サマワ
サマワの陸上自衛隊宿営地の東約2キロの旧イラク軍基地跡地に
建設された警察学校の開所式で、行進するイラク警察特殊部隊。
式典にはオランダ軍と英軍の司令官も参加(10日、イラク)
(時事通信社)09時04分更新

■いや~

>イラク人の手で治安を維持できるようにしたい。これまで訓練を指導してくれたオランダや英国軍に感謝したい

こう言う心意気が復興への第一歩ですね。
一方蘭軍宿営地の返還も・・・
サマワ郊外からも撤収=宿営地1カ所に-オランダ軍 3月10日7時0分 (時事通信)
 【サマワ9日時事】陸上自衛隊が活動するイラク南部ムサンナ州で治安維持活動をしてきたオランダ軍は9日、サマワ郊外のルメイサ市の宿営地から撤退した。宿営地はイラク警察に返還された。
 これにより、同州内で治安維持任務に当たる多国籍軍の宿営地は、オランダ軍に代わって英軍が駐留を開始したサマワのキャンプ・スミッティだけとなった。
■順調のようです。

一部には英国がイラクの旧宗主国と言うことで住民感情の悪化も言われていましたが・・・
「住民の感情悪化ない」 英軍移管で陸自指揮官 3月8日20時42分 (共同通信)
 イラク南部サマワで活動する陸上自衛隊第5次イラク復興支援群の太田清彦群長(48)は8日、同部隊の主力の第10師団司令部がある守山駐屯地(名古屋市守山区)と現地を結ぶテレビ電話で記者会見した。
 現地の治安維持任務が7日にオランダ軍から英軍に移管され、情勢悪化が懸念されることについて、「サマワ住民の感情悪化は感じられない」と強調。英軍は、オランダ軍約1400人に対し約600人で治安維持に当たるが、「イラク治安部隊の成長を見つめる必要がある。人数の変化は治安に影響しない」と述べた。
 また、隊員は日本のニュースを現地で知ることができると紹介。「殺人事件などが多く、サマワの方が安全なのかなという気もする」と話した。
 同駐屯地でのテレビ電話会見は初めてで、今後は月2回程度開かれる。
■影響はないとのこと、イラク治安機関の成長も治安の安定に一役買っているようです。
治安の安定は復興への大きな鍵ですからね。

さて、こんなニュースも飛び込んできました。
講演会:元米軍医、劣化ウラン被ばくの調査報告 自衛隊員の被害懸念--京都 /大阪 3月11日17時5分 (毎日新聞)
 ◇イラク・サマワ派遣の米帰還兵が被ばく
 イラク・サマワへ派遣された米国の帰還兵が劣化ウランに被ばくし、体調を崩したとの調査結果を、「ウラニウム医療研究センター(UMRC)」のアサフ・ドラコビッチ所長が9日、京都市上京区の同志社大で報告した。同地に駐留する自衛隊員への健康被害を懸念した。
 UMRCは米国などに拠点をおく民間研究機関。ドラコビッチ所長によると、ウラン汚染が確認されたのは、イラク戦争が終わった後の03年6月から2カ月、サマワに滞在した米兵。検査した9人のうち4人の尿から劣化ウラン、7人から人工のウラン236を検出した。放射能を帯びた空中の微粉末を吸い込んだとみられる。米軍が劣化ウラン弾など放射性兵器を使った証拠だという。「ガンや遺伝子異常につながる」と警告した。
 またUMRCは03年9月、イラク国内の10都市で住民たちも検査した。激しい地上戦のあった南部バスラの住民から、高濃度の劣化ウランとウラン236を検出した。ドラコビッチ所長は「罪のない市民が犠牲になっているのに、政治家は事実を隠そうとしている。科学的な事実で、彼らのうそを暴かなければならない」と訴えた。
 ドラコビッチ所長は元米軍医で放射線医学が専門。湾岸戦争(91年)から帰還した米兵の劣化ウラン被ばくを研究、治療したため軍を解雇された。96年にUMRCを設立。日本では「UMRCイラク・ウラン被害調査カンパキャンペーン事務局」(ファクス072・331・1919)が活動を支援している。【花岡洋二】

3月11日朝刊
■はて、アサフ・ドラコビッチ・・・どこかで聞いたような・・・?

ああ!私の記憶が正しければこの人の研究所からは他の研究所では出ない検査結果が出ることで有名だったと思いますが・・・w
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by bosc_1945 | 2005-03-11 00:00 | 自衛隊・イラク関連