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2005年 03月 16日 ( 2 )

2005年 03月 16日
【国境警備】 与那国島と防空識別圏 【西方シフト】
さて、「台湾と我が国の防空識別圏問題」ついては、まずちょっと長いですが平成十六年十一月一日の第161回国会衆院外務委員会議事録から自民党谷本龍哉議員の質疑を抜粋引用します。
第161回国会外務委員会議事録 平成十六年十一月一日 (衆議院外務委員会)
○谷本委員
 イラク復興へ向けての、国民を思っての取り組みに今後期待をしたいと思います。
 では、質問通告どおりの質問に入りたいと思います。一問目は、沖縄、特に与那国島の関係について質問をさせていただきます。
 先月、十月の四日から衆議院のこの外務委員会の視察で沖縄を訪問してまいりました。そのときには、米軍ヘリの墜落現場の視察あるいは普天間飛行場の視察、こういったことで与那国には行かなかったんですが、実は、個人的な予定がその後ありまして、そのまま残って与那国島を訪問してまいりました。
 そこで、島民の方々ともいろいろな話をしながら思ったことは、沖縄について、確かに基地問題というのが非常に大きな問題として議論に上ることというのは多々あるんですけれども、やはりもう一つ重要な問題として、国境の問題、これもやはり沖縄については同時にもっと考えなきゃいけないのではないかということを実は実感をいたしました。
 そういう中から幾つか聞きたいと思うんですが、まず、防空識別圏というものがございますが、これの定義をお聞かせ願いたいと思います。

○大古政府参考人
 お答えいたします。
 防衛庁で設定している防空識別圏につきましては、我が国周辺を飛行する航空機の識別を容易にしまして、もって領空侵犯に対する措置を有効に実施するため、我が国を囲むような形で定めた一定の空域でございます。
 当該空域を飛行する自衛隊機の機長に対し、その空域に進入する予定地点、予定時刻等をレーダーサイト等に報告せしめている
ところでございます。

○谷本委員
 それでは、続きまして、その防空識別圏というのはどのようにして決められているのかを説明願いたいと思います。

○大古政府参考人
 我が国の防空識別圏につきましては、もともと米軍が我が国の防空及び航空管制を実施していたころに設定したものでございます。防衛庁は、昭和四十四年でございますが、米軍の防空識別圏の線引きをほぼ踏襲する形で訓令を定めまして、防空識別圏を規定しているところでございます。

○谷本委員
 では、ちょっと確認したいんですけれども、ということは、例えば隣接する国と協議をして線を引くとかそういうことではなくて、独自に決めてあるということですか。

○大古政府参考人
 防空識別圏につきまして、米軍から防衛庁が引き継ぐ際には、関係諸国と協議したということはございません。

○谷本委員
 今、ございませんですか、ございますですか。(大古政府参考人「ございません」と呼ぶ)ございませんでいいですか。はい。
 それでは、この与那国島周辺、このあたりの防空識別圏は現状どういうふうになっていますか。

○大古政府参考人
 与那国島の、これは東西に長い島でございますけれども、西側部分の三分の二あたりの上空に防空識別圏が線引きされているという状況でございます。

○谷本委員
 ということは、その島のちょうど真ん中ではないですけれども三分の二のところ、島の上に防空識別圏がある。ということは、では、例えば防空識別圏の外側の部分は他の国の防空識別圏になっているんですか。

○大古政府参考人
 与那国島の領土の上空に防空識別圏がございまして、日本側でない部分については台湾側の防空識別圏であるというふうに承知しております。

○谷本委員
 では、その台湾側に日本の何らかの飛行機が進入して台湾からスクランブルを受けたということは過去にありますか。

○大古政府参考人
 自衛隊機につきましては、過去すべての記録があるわけではございませんが、ここ数年において台湾側からスクランブルをかけたという事実はございません。

○谷本委員
 詳しい、ちょっと確かな情報ではないんですが、昭和五十九年に一度スクランブルがあったという話を伺ったことがあるんですが、これは何を言いたいかといいますと、日本の領土である与那国島、その上に、しかも三分の二のところで防空識別圏が分かれている。ということは、島の方にとっては、感覚として、日本であるのに空の部分は何分の一かはほかの国が管理をしている。これに対する不安といいますか、なぜそうなっているんだ、こういう素直な疑問が出てきて当然だと私は思います。
 この防空識別圏、先ほど、他の近隣諸国と話し合いをして決めたわけではないと。そういう意味では独自で決められるという理解だと私は思いますし、実際、防衛庁の訓令で決まっているということですが、この識別圏を、例えばしっかり与那国島をすべて日本側にできるような変更措置というのはできないものなのでしょうか。

○大古政府参考人
 現在の防空識別圏を与那国島の部分において見直すことにつきましては、台湾との関係等諸般の事情を考慮しつつ慎重に検討する必要があると思っています。
 ただ、御理解いただきたいのは、防空識別圏といいますのは、基本的に自衛隊の飛行機がそのそばに入るときにいろいろレーダーサイトなりに通報するための線引きの線でございます。与那国島の上空につきましては、これは領土、領空でございますので、そういうところに、防空の観点から、進入するような飛行機があればいずれ適切に侵犯の対処をするということは当然だと思っております。

○谷本委員
 当然島の上は領空であるということは理解もしておりますし、ただ、やはり島の方々としては、たとえ自衛隊の飛行機の通行のためとはいえ、その管理、防空識別圏という管理の線引きがなぜ島の上にあるのか、我々の部分は当然日本がやって当たり前じゃないかと思うのは、恐らく素直な感情だと思います。通告にはありませんが、町村大臣、この問題についてもしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、一言答えていただけますか。

○町村国務大臣
 防空識別圏の件、大変重要な点でございます。また、さらに、これは日中関係ということも念頭に置きながら、しかし、さはさりながら、日本のまさにこれも国益という観点から、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
■この中にこの問題のエッセンスが全て入っていると言ってもいいほどの質疑ですね。
谷本議員の言う

>日本の領土である与那国島、その上に、しかも三分の二のところで防空識別圏が分かれている。
>ということは、島の方にとっては、感覚として、日本であるのに空の部分は何分の一かはほかの国が管理をしている。
>これに対する不安といいますか、なぜそうなっているんだ、こういう素直な疑問が出てきて当然だと私は思います。


というのはまさしく素直な気持ちだと思います。

と、この様に与那国島の西側2/3は日本の領空・領土でありながら台湾の防空識別圏に入っていて、我が領空であるにもかかわらず民間機が台湾側に許可や申請なく飛び立てば台湾の戦闘機がスクランブルをかけてくると言う非常に奇っ怪な空域であるのです。
与那国島に我が方が兵力を推進するのなら、この問題は是非解決していただきたいと思います。

さて、与那国島に数個小隊程度の警備隊を推進して一番喜ぶのは誰でしょうか?
私は台湾ではないかと思います。

台湾海峡で中台の衝突が始まった際に一番キーになるのは米海軍の世界最強の空母戦闘群ですね。
例えば中共が台湾に軍事的恫喝を行っても、米海軍空母戦闘群が台湾海峡に入れば一九九六年の台湾海峡危機の際と同じで軍事的プレゼンスが完全に打ち消されてしまいます。
中共は二個空母戦闘群で黙らされた事を彼らは忘れていません。

彼らとしてはできればグアムの辺りで足止めし台湾を制圧する時間を稼ごうと企図しているわけです。
その結果が旧ソ連製「ソブレメンヌイ」級ミサイル駆逐艦の購入・中台海峡への配備であり、中共海洋調査艦の我がEEZの不法海洋調査であり、この前の漢級原潜の領海侵犯な訳ですね。

但し、ゾブレメンヌイに射程百数十キロの「SS-N-22サンバーン」超音速艦対艦誘導弾が積んであると言ってもゾブレメンヌイでは40~50kmの探知が精一杯で百数十キロ先の敵を発見して攻撃できない、ゾブレメンヌイと航空機が組み合わさったときに初めて力を発揮するのであって、ソヴレメンヌイのミサイルを過剰評価することはない。
という意見もありますが・・・。

さて、地図を見れば分かりますが
b0062429_19954100.gif

「日本列島~西南諸島~先島諸島~台湾」がすっぽりと中国を覆っていることが分かります。

中国海軍は大きく三つの艦隊からなります。

北海艦隊
司令部は青島。
青島・・・原子力潜水艦(夏級・漢級×5)
旅順・・・水上戦闘艦
葫芦島・・・従来型潜水艦(形式不明×15)

東海艦隊
司令部は寧波。
・象山・・・通常型潜水艦(キロ級×4・宋級×3)
・舟山・・・水上戦闘艦艇(杭州・福州など)

南海艦隊
司令部は湛江。
・湛江・・・水上戦闘艦(広州・蘭州・武漢など)
・楡林(海南島)・・・通常型潜水艦(明級×6)

の三つに分かれていますが、殆どの海軍基地がこの「日本列島~西南諸島~先島諸島~台湾」の弧の中にあり、この「弧」の中に中共海軍-特に潜水艦-を閉じこめることができれば空母戦闘群はフリーハンドで活動でき中共の軍事的プレゼンスを事実上無力化できます。

そして、かつて我が国の対潜水艦戦部隊の仮想敵はソヴィエト海軍でした。
ハッキリ言って沿岸海軍に毛の生えた程度の中共海軍など恐るるにたりません。

沖縄へのF-15配備は決定しました、下地島へのF-2配備や先島諸島への陸自展開も楽しみです。

・・・相変わらずまとまりのない日記ですねw

参考リンク
「与那国きび刈り日記」国境の島に自衛隊を「与那国きび刈り日記」 七尾みつを

下地島空港沖縄県の空港.INDEX
石垣空港
宮古空港


自衛隊誘致 「反米軍」の余波で難航日米安保50年
緊急発進の限界 防空圏 全土に及ばず

偶然でかけた先島群島の現況兵頭二十八ファンサイト半公式

下地島空港に関する質問主意書衆議院HP
下地島空港に関する質問に対する答弁書
下地島空港の軍事利用に関する質問主意書
下地島空港の軍事利用に関する質問に対する答弁書

【報道管制の見本】 下地島空港共用化へ 【原則論の応酬】
【国家緊急事態法】 南西諸島有事と防災訓練 【法治国家?】

Chinese Defence Today

【イラクなど】 中共「最新鋭」誘導弾駆逐艦来る! 【インドネシア派遣】
72:気になるロシアのソブレメンヌイ級駆逐艦対中輸出(日本財団図書館)

【質問】 海自は中国の対艦ミサイルに対応できますか?軍事板常見問題
【質問】 対艦ミサイル3M80Eに、海上自衛隊は対処できるの?
【珍説】 「中国海軍の艦対艦ミサイルはロシア製だから,かなり強い」???
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by bosc_1945 | 2005-03-16 01:00 | 国防・安保問題
2005年 03月 16日
【国境警備】 自衛隊と先島諸島 【前進配置】
沖縄・先島諸島に陸自部隊配置=中国にらみ前方展開-防衛庁検討 3月15日21時2分 (時事通信)
 防衛庁が陸上自衛隊の普通科(歩兵)部隊を沖縄県先島諸島の石垣島か宮古島に配置することを検討していることが15日、分かった。中国を念頭に置いた南西諸島の防衛が目的。次期中期防衛力整備計画(中期防、2005~09年度)の期間中に予定される第1混成団(司令部・那覇市)の旅団格上げに合わせたい考えだ。
■おお、ついに普通科を先島諸島に前進配備ですか。
恐らく西部方面普通科連隊(三個中隊基幹)もしくは対馬警備隊(二個中隊基幹)の様な離島の防衛警備及び離島災害派遣に特化された部隊が配備されるのではないでしょうか。

自民党宇野治議員によれば

>陸自対馬警備隊を視察。ブリーフィングでは隊員の半分以上が対馬出身者であり若者の就職先として大きなものであり,市長からは増員拡大を要望されている事を聞き部会としても対応を考えねばとの声も上がった。
自衛隊部隊視察 2004.09.21

と隊員の半数がジモティー(地元民)であるというのは貼り付け部隊の対ゲリラ戦では非常に有効ですね。
また、何の本で読んだか忘れましたが災害に際して「我が家で死ぬ!」と言い張るお年寄りを地元の消防団員が一人一人説得して回って全員避難させたという話を読んだことがありますが、赤の他人よりはどこどこの誰々も息子、孫の方が-特にまだ村社会の影響力の強い先島諸島では-有効かもしれません。

で、石垣島と宮古島どっち?といわれれば既に空自南西航空警戒管制隊第53警戒群の防空レーダーがある宮古島の方が確率が高いと思います。
特にこの頃注目されている下地島のすぐ隣という利点と宮古島から下地島に隣接する伊良部島まで「伊良部架橋」を建設することも決まっているそうで、2005年着工・8~10年後に開通見込みだそうな。
ちなみに伊良部=下地島の電力は宮古島の火力発電所から海底ケーブルで供給されているそうで、以前通信用の海底ケーブルが何者かによって切断されるという事件がありましたが、下地島に基地を設営する際はこの点はどうにかした方がいいと思います。

さて、その下地島では
自衛隊誘致で緊急動議 伊良部町議会が可決の見通し 3月16日10時36分 (琉球新報)
 下地島空港については「軍事利用しない」とする琉球政府と日本政府との間の「屋良覚書」があり、軍への反感が濃い県民感情もあり、可決されれば新たな基地問題として大きな波紋を呼びそうだ。
 推進派議員らは、自衛隊誘致が現実化することで経済効果がもたらされ、財政が潤うとの考え。そのため同町を含む宮古5市町村が推進している合併の動きにも影響を与え、合併賛成から離脱に傾く議員も出てきそうだ。18日に5市町村の各議会で行われる合併決議への影響が懸念される状況となってきた。
 町議会の動きに対し、下地島空港施設労働組合など3団体は14日、浜川健町長と町議会に誘致反対の要請文を提出。町内に立て看板を設置するなど反対運動を開始した。浜川町長は「信ぴょう性のない話。事実だとしても宮古は市町村合併を控えており、新市で検討すればいいと思う」などと述べている。
 伊良部町では2001年、町当局が提案した自衛隊機訓練誘致決議案を町議会が全会一致で可決し、町当局は要請活動を展開した。だが反対論が急速に強まり、03年には町当局も誘致を断念、市町村合併が浮上するなどしたため、いったんは沈静化していた。

<ニュース用語>屋良覚書(確認書)
 1971年、下地島飛行場(空港)について琉球政府の屋良朝苗行政主席と丹羽喬四郎運輸相との間で交わされた文書。(1)下地島飛行場は琉球政府が所有・管理し、使用方法は管理者である琉球政府(復帰後は県)が決定する(2)運輸省として、航空訓練と民間航空以外に使用する目的はなく、これ以外の目的に使用させることを琉球政府に命令する法令上の根拠を持たない。
■と、こう言うことがあったそうで。
念願のF-2配備にまた一歩近づきましたねw

しかし、以前の日記でもお伝えしたように国境の島・与那国島・下地島と石垣島・宮古島では国防に対するものすごい温度差があります。

>宮古市町村会会長の伊志嶺亮平良市長は「最近の防衛庁は、われわれが守ってきた平和憲法の理念に逆行する考え方を持っており、今回のことも危険な兆候だと思う」と指摘。「アジアの国々と平和に共存できる関係をつくるべきで、仮想敵国を想定した政策を展開するのはおかしい。このような動きには断固として反対だ」と語気を強めた。

>与那国町の尾辻吉兼町長は「有事への対応を考えるのは当然のこと。いくら与那国町の人口が少ないからといっても国民なのだから国として国民を守る義務がある。実際にはそのような有事が起こるとは思わないが、転ばぬ先の杖(つえ)として必要なことだと思う」と話した。


ですから、ひねくれ者の私としてはあれほど宮古島をプッシュしたにもかかわらず敢えて与那国島をオススメしますw

空港も石垣空港写真)の滑走路は1500m級で旅客数・貨物量(平成一五年で1,808,091人・10,587t)も年々緩やかな右肩上がりとなっています。
次に宮古空港写真)は2000m級ですがこちらも旅客数・貨物量(平成一五年で1,071,203人・9,953t)は緩やかな右肩上がりか横ばいとなっています。
しかし、与那国空港写真)は現在の所滑走路は1500m級ですが平成13年度より2000m級に滑走路延長事業に着手し平成18年度供用開始予定であり、旅客数・貨物量(79,338人・363t)も石垣・宮古とは比べものにならないぐらい低いわけです。

滑走路は2000m級であればB-767でも離着陸することが可能だそうで無論自衛隊が運用している早期警戒機E-767も離着陸できます。
自衛隊機ではB-747-400を除けば残り全ての航空機が離着陸できます。

1500m級でも戦闘機であれば十分運用できるので与那国島の価値がますます高まるわけですね。
しかも、与那国島では度々自衛隊の配備を国に陳情していますから「渡りに舟」とはこの事です。

その際の問題点としては「台湾と我が国の防空識別圏問題」があげられます。

【国境警備】 与那国島と防空識別圏 【西方シフト】へ続く)
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by bosc_1945 | 2005-03-16 00:00 | 国防・安保問題