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2005年 07月 13日
【kimdongsung】 第67回「バカの壁・再」57(その4) 【妄言の女王】
第67回「バカの壁・再」57(その4)
~中国『遺棄』化学兵器問題考~


その3からの続き。

先程引用した産経の社説ですが前略の部分にはこうありました。
【主張】毒ガス訴訟 有意義な事実認定の争い(産経新聞)
 旧日本軍が中国に遺棄したとされる毒ガス兵器で死傷者が出たとして、中国人被害者らが日本政府に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が東京高裁で始まった。国はこの種の戦時賠償訴訟で初めて、事実関係についても争う姿勢を示した。誤った歴史認識を後世に残さないために有意義な取り組みである。

 この訴訟は一九七四年から九五年にかけ中国で起きた三件の化学兵器による死傷事故をめぐって争われている。一審の東京地裁は昨年九月、原告側の主張をほぼ認め、国に約一億九千万円の賠償の支払いを命じた。

 しかし、その後の国側弁護団の調査で、うち一件は化学兵器の入ったドラム缶の大きさや表記などから旧ソ連製である可能性が濃厚になった。また、当時の中国国民党軍も化学兵器を製造していたことが分かり、残る二件についても旧日本軍の遺棄化学兵器が原因とは断定できないとしている。控訴審の行方が注目される。

 通常、こうした旧日本軍の戦争責任を問う裁判では、被告国側の弁護を法務省の検事が担当する。今回も同省民事訟務課の検事らが担当したが、旧日本軍の資料や中国の文献などを丹念にあたり、綿密な反証調査を行った。その努力を評価したい。

(後略)
■さぁ面白くなってきましたね。

>しかし、その後の国側弁護団の調査で、うち一件は化学兵器の入ったドラム缶の大きさや表記などから旧ソ連製である可能性が濃厚になった。

事実関係を争わないとこう言うことになると言う良い例ですね。
もしこの裁判の地裁段階で国側勝訴だったらおそらくこの事実は絶対に出てこなかったでしょう。


>また、当時の中国国民党軍も化学兵器を製造していたことが分かり、残る二件についても旧日本軍の遺棄化学兵器が原因とは断定できないとしている。

5月判決でも述べましたが9月判決にも事実認定の部分でこう言う部分があります。

>ウ 佳木斯市においては,1932年に日本軍の第63連隊が佳木斯を占領し,終戦時にも関東軍が駐屯していた。そして,証拠上,日本軍以外が中国国内に毒ガス兵器を配備したという事実は認められず,発見された砲弾の形状も日本軍が製造していた「きい弾」と矛盾しない。

裁判所がなんでこうも安易に「日本軍以外化学兵器を配備していないから化学砲弾は日本軍のものだ」という主張になるのか全く理解できませんが、その安易な主張を根底から覆しそうなエラい証拠が出てきましたね。
以前「【kimdongsung】 第67回「バカの壁・再」55(その1) 【妄言の女王】」では、ソ連に接収されて中共に供与された日本製兵器や中共に供与されたソ連製兵器には言及しましたが、国民党軍が化学兵器を配備していたとは盲点でした。

また、この判決でもソ連に接収されて中共に供与された日本製兵器や中共に供与されたソ連製兵器と言う観点がごっそり抜け落ちています。
これも既述しているように国が事実関係で争っていないからですね。
しかし、一番驚いたのは

>(4) 中国における毒ガスの使用
>(前略)
>1941年12月に太平洋戦争が開始され,1943年6月,アメリカ大統領ルーズベルトが日本に対し,毒ガス使用の違法性を指摘して警告をする声明を出したが,その後も,1944年7月まで,日本軍は中国戦線において「きい剤」などの毒ガス兵器の使用を継続した。


この部分でした。
いや、正直これは私の不勉強で初耳でした。
大抵の資料は太平洋戦争開始後か1943年6月にルーズベルトに脅されて使用を中止したというものでしたので、1944年7月まで使い続けていたと言う資料はこの判決が初めてです。

この事実が正しかったとすれば米国は1943年6月に「中国大陸で日本軍の毒ガス使用について警告し、使用を続けるようであれば報復する」という声明を出しながら、1944年7月まで使い続けていた日本軍に対して報復をしなかったと言うことになります。
これは米国と国際法を知る者として非常に奇妙なことです。

米国の「やると言ったらやる気質」については言うまでもありませんが「第67回「バカの壁・再」55(その3)」でも述べたように「窒息性ガス、毒性ガス又はこれらに類するガス及び細菌学的手段の戦争における使用の禁止に関する議定書」で禁止されていたのはあくまで「使用」であり「開発・生産・貯蔵」など化学兵器自体を保有する事は認められていました。

これはなぜかと言えば戦時復仇措置としての毒ガスの使用は違法性を阻却されていた為で、まさにこの場合に該当します。
つまり、簡単に言えば日本軍が中国大陸で使っている程度であれば米軍が日本軍に報復する行為は違法性を阻却されるんですね。
つまり、使う条件は揃っているにもかかわらず使わなかったと。
広島と長崎に原爆を落とした連中ですよ、個人的には俄に信じがたいですね。


話がそれました。
この二つの判決については-素人でも指摘できるような事実誤認はともかくとして-二つとも国が事実関係を争わなかったが「日本軍により遺棄された化学兵器」であると認定されているので、これらの化学兵器については日本側が処理する義務が発生します。
賠償に関してはまた別の話なので割愛。

まぁ繰り返し言っているように事実関係については争っていませんので、9月判決のようによくよく調べてみたらソ連製だったとか、本当に日本軍が遺棄したものなのかという疑問はついて回るわけですね。

しかし、だからといって全部日本軍が遺棄したなどという主張は笑止千万ですし、ましてや政府や報道が過去に「日本軍が遺棄した」と扱ってきたから日本軍が遺棄したんだなどという主張は荒唐無稽にも程があります。


>だから私自身はここでは「日本製であり、遺棄されたものである」ことを示しません。なぜなら上記の権威筋に比べて私の調査力や情報力は遥かに小さくゼロに近いからです。
>(理解していただけますね。・・・2)


結論:理解できません。

先程から述べているように前提としての日本政府や調査団や裁判所判断や報道各社と言った権威筋による公式・準公式の見解は「日本製であり遺棄された物」と認識しているという事実がすでに間違っています。
私以外にも「Cpt.higeさん」や「通りすがりさん 」も指摘されています。

しかしまぁ唯一合っていることが一つだけありましたよ。

>なぜなら上記の権威筋に比べて私の調査力や情報力は遥かに小さくゼロに近いからです。

今回貴方の書き込みで唯一の正解です。

貴方も自説曲げて同意したように旧日本軍の化学兵器問題の争点は「日本製であるか否か、遺棄された化学兵器であるか否か」の二点ですね。
まず根本的に日本が処理する義務があるのは

1.日本製であり
2.遺棄されたものである


と証明された化学砲弾のみ。
日本製ではないとか、日本製だと証明されなかった砲弾や日本製でも遺棄されたと証明されなかった砲弾について日本側が処理する義務は一切ありません。


>しかし公式または準公式となってしまっている見解に対し、異議を唱え覆そうとする者は「日本製ではなく、また遺棄されたものではない」ことを示す具体的で直接的で説得力を持つ証拠を示す必要があります。(了解していただけますね。・・・3)

結論:了解しません。

なぜなら「公式または準公式となってしまっている見解」ではないからです。
公式見解は前述の通り

1.中国に遺棄された日本製化学砲弾は日本が処理しなければならない。
2.推定約70万発の旧日本軍の化学兵器が中国国内に存在する。


であり、遺棄を認めた裁判は一つは結審しているがもう一つは結審していない。
またその判決を正しいものとして扱ったとしても、その二件のみが日本軍による遺棄化学兵器となり、その砲弾は日本が処理する義務を持つがその他については処理する義務を持ちません。


>字句どおり理解してください。みなさん自身の言葉です。つまり外国製である事を示すことではなく、日本製でない事を示すこと。また接収引渡しであった事を示すことではなく、遺棄された物ではない=遺棄された事実はない事を示すことが必要です

結論:必要ではありません。

貴方が我々に求めている

>遺棄された物ではない=遺棄された事実はない事を示すこと

これを悪魔の証明と言います。

よって我々にはそれを証明する義務はありません証明する義務があるのは「日本軍の遺棄化学兵器である」と主張している中国政府と貴方です。


>にもかかわらず、みなさんからはこれまで一度も具体的で直接的で説得力を持つ証拠や説明を頂いていないと理解しています。(認めていただけますね。・・・4)

結論:当たり前です。

前述のように我々には証明する義務はありませんから、していなくて当然です。


>みなさんご自身の議論の進め方があるかと思います。しかしここは我慢していただいて、上記の私の質問(1,2,3,4)に対して字句を尊重していただき、ブレる事無く回答していただけるとうれしいです。
>みなさんの考えとの溝を埋めていくのに役立つと考えます。


結論:相手に悪魔の証明を求める為に全く有意義ではなく、溝は深まるばかりです。
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by bosc_1945 | 2005-07-13 00:00 | 「バカの壁」シリーズ


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