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2005年 04月 11日
【進行の自由】 憲法第35条 【示威の自由】
産経抄 平成17(2005)年4月11日 (産経新聞)
 「街中の柳並木の若芽がけぶる、文字通り“木の芽どき”です」と北京駐在の知人からメールがあった。この時期に、感情のバランスを崩す人がいる。日照時間の変化による内分泌系の失調が原因の一つなのだそうだ。

 ▼北京や広州などで発生した反日デモも、もしかしたら木の芽どきが関係していたかもしれぬ。奇声をあげて石や生卵を日本大使館に投げ込み、道すがら日本料理店や日本車をたたき壊す蛮行も、それを黙認する中国政府の態度も正気の人間や国家のすることではない。

 ▼知人の目撃談によれば、デモの参加者らは「日本製品ボイコット」を叫びながらソニーやキヤノンで記念撮影していた。「『それ日本製では』と指摘すると、『明日買い替える』と指でブランド名を隠した」とか。さすが日本の技術力と喜びも半ば、中国人の支離滅裂ぶりに頭痛がする。

 ▼日本の歴史認識がどうのというより先に、受験競争の激化と就職難でたまったストレスをとにかく誰かにぶつけたい学生や、高価な日本製品を好きに買える一部金持ちに嫉妬(しっと)を燃やす庶民の鬱憤(うっぷん)が噴出したと見るべきだろう。それを対日圧力に利用したい政府の思惑もあったようだ。

 ▼日本でも安保闘争なんて時代があった。日本が国際社会の日の当たる場所に出始めた六〇年代とその前後のことだ。どの国もこんな時代を経験するものだが、中国の場合は優れて意図的な“愛国教育”を背景に、国民の不満の矛先を巨額の円借款や投資で発展に貢献してきた日本に向けさせているのだからタチが悪い。

 ▼世界最大の市場ともてはやされる中国も、ライトに慣れてハタとしらふにもどる日も来よう。その激動の成長記録を後世に残すのも、日本製ビデオやカメラの役割のようだ。
■いやはやなんつーか。

>奇声をあげて石や生卵を日本大使館に投げ込み、道すがら日本料理店や日本車をたたき壊す蛮行も、それを黙認する中国政府の態度も正気の人間や国家のすることではない。

これは
ウィーン外交関係条約(国際法研究室)
第二十二条
1 使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。

2 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。

3 略
■に明らかに違反していますね。
ここで言う接受国とは受け入れ国、つまり中国は

・侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護する
・公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止する


為に適当なすべての措置を執る特別の責務を有するとされています。
報道で繰り返し流れているように、中国側の公安警察も人民武装警察も全く制止しないどころか黙認を与えていましたね。
しかし、

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北京反日デモ・日本大使館の警備
北京の日本大使館前を封鎖し、警備に当たる中国公安当局。
9日に起きた反日抗議デモで日本大使館などでガラスが割られるなどの被害が出た(10日、北京)
(AFP=時事)18時20分更新


警備だってやりゃあできるんです。

ちなみに公安警察とは日本で言う警察の公安組織ではなく、日常警察業務全般を遂行する警察庁・警視庁に相当。
非武装で制服はグレーかブルー。

人民武装警察は国内の治安維持を担当する民兵組織、主要任務は全ての政府建物など重要施設の警備。
当然武装あり、制服はグリーン。

さて、そのデモ隊・・・もとい、暴徒の写真を見てください。

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北京で大規模反日デモ
9日午前、北京で行われた若者らによる大規模な反日抗議デモ。
日本の国連安保理常任理事国入りや歴史教科書検定に抗議する若者を中心に1000人規模。
首都の北京市でこれだけ大規模な反日デモは極めて異例。
(時事通信社)12時00分更新

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北京で5000人の大規模反日デモ
横断幕や中国国旗を振りながら、日本の安保理常任理事国入りなどに反対するデモを行う市民ら。
首都の北京でこれだけ大規模な反日デモは極めて異例。
新華社が反日デモを報じたが、これも異例という(9日、北京)
(AFP=時事)17時39分更新

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北京で学生による反日デモ、1000人以上が参加
4月9日、北京で学生による反日デモがあり、1000人以上が参加した
(2005年 ロイター/Andrew Keller)
(ロイター)18時01分更新


ね、バカっ面並べて・・・もとい、なんかおかしくないですか?
そう、彼らの持っている垂れ幕やプラカードが奇麗すぎるんです。
もし本当に自然発生的なデモであれば手書きであるはずの垂れ幕やプラカードが印刷だったんですね。
小さなプラカード程度であればまだしも大きな横断幕まで奇麗に印刷されていました。
と言うことはこれは周到に計画されたデモと言うことになります。

さて、ちょっと話はそれますがあんな国でも建前は法治国家ですからいっちょ前に憲法を持っていて

中華人民共和国憲法
第35条
「中華人民共和国の市民は、言論、出版、集会、結社、進行および示威の自由を有する。」


ということに建前上なっています。
この「進行および示威」とはデモ行進の事をですが、この条文だけを見るとなんだ言論の自由があるじゃないかと思いますが、あくまで建前
ご存じのように中国は共産党による一党独裁である以上、市民の自由など共産党政権が1ミリたりとも許していません。
中国で市民がデモなどをするときには公安当局に届け出なければなりません。
ここまでなら日本と同じですが、中国の場合天安門事件の後にできたデモや集会を規制する法律により届け出に加えて当局の許可を得る許可制という事が大きく違います。

つまりは共産党批判、民主化運動など政府にとって都合の悪いデモはいっさい許可されないばかりではなく、この種のデモや集会の届け出をしようものなら届出人や主催グループが公安当局から目をつけられ、後になって政治犯として逮捕される事もしばしばだそうで、日本に置き換えると到底考えられませんね。
そう言えばイラクで三馬鹿が拉致られたときには首相官邸の門前で抗議行動をしていた市民団体がありましたが言論の自由が保障された国とはそう言うものです。

で、各種報道を見ていると中国側は8日の時点で事前の集会やデモの届け出は出ていないと日本政府に伝えていたそうですから非合法なデモであったと言うことは明白です。

ここで大きな疑問にぶつかります、言論の自由が保障されずインターネットですら国家によって監視されている国で周到に計画したデモを非合法で行えるのかと言う疑問ですね。

まぁそんなことは有り得ないわけで。
ここからは私の勝手な推測ですが、中共政府は今回も教科書問題やガス田問題に関する対日圧力の一環としてデモや集会をコントロールして利用しようと考えていた節があります。
しかし、屈折した愛国心教育の成果なのか、それほど人民の民度が高くなかったのかそれとも共産党政権への不満が鬱積していたのか判りませんが中共政府の想定した以上にデモ隊が加熱してコントロールが効かなくなってしまった。
そのデモ隊を加害行動に走った時点で止めることは中共政府の弾圧実績から言えば決して不可能ではなかったでしょう。
しかしその結果「人民→小日本」と言う不満の矛先が「人民→中共政府」となってしまうことを恐れた結果が今回の他国大使館への加害行動の傍観・黙認と言う大凡法治国家にあるまじき暴挙という結果になったのではないかと思います。

例えば今回のことに怒った日本人が中国大使館にデモを行って、それが加熱して投石でもしようものなら警備の警察官が止めにかかるでしょう。
それでも制止を振り切れば公務執行妨害罪(刑法第95条)で捕まりますよ。
一人二人ならまだしもあれだけの人数で投石したのなら凶器準備集合罪(第208条の3)や騒擾罪(第106条)も考えられるわけです。
中国のことを笑う人もいますが、日本でも「アンポ!ハンタイ!」なんて叫びながらデモしたり、大学や講堂に立てこもって機動隊と激しくやり合ったある意味元気のいい時代もあったわけですがね。

で、確かに対日圧力の有効な時期もあったことは事実です「中国から圧力→土下座外交」と言う時代ですね。
しかしそんな時代は終わったわけで、それどころかこの国の住民たちは愛国心に目覚めつつあります。
かつて「愛国心」などと言うと「反動右翼!」などと言われてものですが今や憲法に盛り込もうかという話を政治家が堂々とできる時代になりました。
今や中国や韓国の圧力でぺこぺこする政治家は表舞台には居ませんし、それを国民が許容しません。
「圧力=反感・反発」と言う時代になったことを中共政府は認識すべきでしょう。


>知人の目撃談によれば、デモの参加者らは「日本製品ボイコット」を叫びながらソニーやキヤノンで記念撮影していた。「『それ日本製では』と指摘すると、『明日買い替える』と指でブランド名を隠した」とか。さすが日本の技術力と喜びも半ば、中国人の支離滅裂ぶりに頭痛がする。

「明日買い替える」に激しくワロタw

ちなみにどうでもいい豆知識ですが、接受国にある派遣国在外公館は「派遣国の領土で治外法権」と言われますが正確に言えば「接受国の領土だが不可侵」と言うことになります。
これは法律上、大使館なり総領事館は派遣国が接受国にその場所を借りているわけで、日本の領土になっているわけではないのです。
しかし条規の22条1項にあるように

>使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。

と不可侵であるとされているので事実上治外法権と言うことになります。

参考リンク
ウィーン外交関係条約

中国の警察 - Wikipedia
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by bosc_1945 | 2005-04-11 00:00 | 中国・東シナ海関連


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